商標には、主に4つの機能があると言われています。
自社の商品と他社の商品を区別させるための機能。
例えば、ドラッグストアに行って化粧水を購入する時に「資生堂」の「マキアージュ」にするか「コーセー」の「雪肌精」にするか、商品に付された商標を目印にして、どちらの商品を購入しようか判断します。もし、商品になんら表示されていなければ、需要者は、どこのメーカーのどんな商品なのかを識別するための判断が付きません。このように商標は、自社の商品と他社の商品を識別するための機能を有しています。
一定の標章が付された商品は、一定の出所から流出していることを表示する機能。
例えば、スーパーでカップ麺を買う時に「赤いきつね」「緑のたぬき」の表示をみると「東洋水産株式会社の商品だな」と認識します。また一方で「どん兵衛」の表示を見ると「日清食品ホールディングス株式会社の商品だな」と認識します。このように需要者は、商品に付された商標を確認して、その商品の流出元はどこか?製造元はどこか?を認識して安心して商品を購入します。
一定の標章が付された商品は、一定の品質・質であることを保証する機能。
例えば、「アサヒビール」の「スーパードライ」はのど越しが良くて爽快。一方「キリンビール」の「一番搾り」はコクがあって美味しい。暑い夏の日には「バーベキューでもしながら、のど越しのいいスーパードライが飲みたいな」とか冬のクリスマスシーズンには「暖房の効いた部屋の中でチキンやシチュー、鍋でも囲みながらコクの深い一番搾りが飲みたいな」などといったように、需要者は、缶ビールに付された商標から、その商品の品質を認識して缶ビールを購入しています。
その標章が付されていることによって購買意欲を惹起させる機能。
需要者は、ブランド価値の高い商標が付されている商品をみると、「それを購入したい!」と購買意欲を惹起させられます。例えば、単なるバッグであっても、シャネルのロゴが付されていれば、それが何十万しようと購買意欲を掻き立てられるでしょう。例えば私は、スタバのロゴをみるとつい立ち寄りたくなります。スタバのロゴが入ったマグカップなどは、つい欲しくなります。このように商標は、需要者に対し購買意欲を惹起させる機能を有しています。