アース国際特許商標事務所

【商標権の共有】商標権は、二以上の者が共有することができます。

共同で出願する場合

二以上の者が共同して商標登録出願をすることができます。個人と個人、法人と法人、個人と法人の共同のいずれも可能です。登録後には、共有者の全員が商標権者となります。

商標権の持分を譲渡して共同名義にする場合

登録後に、商標権の持分を一部譲渡することもできます。特許庁に届出をすることにより共同名義になり、その後、共有者の全員が商標権者となります。

【共有に係る商標権の留意点】

商標権が共有に係るときは、下記の点に留意が必要となります。

譲渡の際の留意点

各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡することができません。

質権設定の際の留意点

各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を目的として質権を設定することができません。

使用の際の留意点

各共有者は、他の共有者の同意を得ないでその登録商標の使用をすることができます。

※ただし、契約で別段の定めをした場合は、使用が制限されることがあります。

使用許諾の際の留意点

各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その商標権について専用実施権を設定し、又は他人に通常実施権を許諾することができません。

商標法35条で準用する特許法73条(共有に係る特許権)
  1. 特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又はその持分を目的として質権を設定することができない。
  2. 特許権が共有に係るときは、各共有者は、契約で別段の定をした場合を除き、ほかの共有者の同意を得ないでその特許発明の実施をすることができる。
  3. 特許権が共有に係るときは、各共有者は、ほかの共有者の同意を得なければ、その特許権について専用実施権を設定し、又は他人に通常実施権を許諾することができない。

【共有に係る商標権の権利行使】

差止請求権

各共有者は、各自の持分権に基づいて差止請求権を行使することができます。一般的には、共有者の一人が行った差止訴訟の既判力は他の共有者には及びません。共有者の一人が敗訴しても、他の共有者は独自に差止請求権の行使が可能と解されます。

損害賠償請求権

損害賠償請求権は、可分債権であることから、各共有者は、自己の持分の割合に応じた損害額の請求のみをなし得ると解されます。