著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。
同一性保持権とは、著作者の意に反して、著作物を改変されないという権利です。
For example「改変」とは、著作者の思想感情・表現そのものを改変することをいいます。
一方で、誤字脱字の修正などは、同一性保持権の問題とはなりません。またコピー機の性能の問題で、色がうまく出ないとか、歌や演奏が下手などの場合は、同一性保持権の問題とはなりません。
同一性保持権の侵害に該当するのは、著作者の「意に反する」改変を行った場合です。
「意に反する」とは、著作者の個人的な感情の問題ではなく、客観的に考察して判断します。
ですので、著作者の同意がない場合であっても、客観的に見て「著作者の意に反しない」改変であると認められる可能性もがあります。
前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する改変については、適用しない。
やむを得ない「改変」の場合は、同一性保持権の適用はありません。
このような場合は、同一性保持権の適用は除外されます。